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本当はこわい?起立性低血圧 将来の死亡と関連する?

一般に起立性低血圧というと、立った時に血圧が低下し、めまいや失神を引き起こす病態を言いますが、華奢な女性のイメージを思い浮かべる人が多いと思います。

実際、起立性低血圧は10歳代に多く、これといった原因がないのに、めまい、倦怠感等が続き、学校に行けないといった問題の原因になっていることもあります。(→詳細は「低血圧Suppot Group」のHP参照)

しかしながら、起立性低血圧が生命予後にも関係するかどうか(ようするに起立性低血圧がある人は早死にするかどうか)という点については明らかではありませんでした。

近年、高齢者の起立性低血圧には動脈硬化が関連することが報告されるようになり、少なくとも高齢者における起立性低血圧は、脳卒中や心筋梗塞の発症、および生命予後を悪くすることがわかってきましたが、より若い年代でどうなのかということについてはわかっていませんでした。

米国循環器専門誌Circulationの8月15日号では、Atherosclerosis Risk In Communities (ARIC) Studyにおいて、中年の起立性低血圧と死亡との関連を検討した結果が報告されました。

Rose KM, Eigenbrodt ML, Biga RL, Couper DJ, Light KC, Sharrett AR, Heiss G.
Orthostatic hypotension predicts mortality in middle-aged adults: the Atherosclerosis Risk In Communities (ARIC) Study.
Circulation. 2006 Aug 15;114(7):630-6.

この研究では、ARIC研究に参加した45~64歳の男女約14000人を対象としました。対象者にはベースライン時に起立性低血圧の有無を調査するとともに、その後13年間経過観察し、経過期間中の死亡と起立性低血圧との関連を前向きに検討しました。

ベースライン調査において、674人(5%)の人が起立負荷試験において、最大血圧値が20mmHgもしくは最低血圧値が10mmHg低下するという起立性低血圧の基準にあてはまりました。

起立性低血圧を有する人はそうでない人に比べて、男性、黒人、糖尿病、喫煙者の割合が高く、また平均年齢、血糖値などが高く、循環器疾患のリスクがより高い集団と考えられました。

13年間の追跡期間中、1693人の参加者が死亡しましたが、起立性低血圧がない人では全体の死亡率が12%だったのに対し、起立性低血圧がある人では32%の人が亡くなっていました。

年齢、性、人種を調整した後の起立性低血圧者の死亡に対する危険度はそうでない人の2.4倍でした。また、他の循環器疾患危険因子を調整した後に、危険度はやや低下しましたが、それでも1.7倍であり有意に死亡率を高くしていました。

死亡原因としては、特に循環器疾患による死亡の危険度が高く、2.0倍でしたが、癌による死亡のリスクの上昇とは明らかな関連はみられませんでした。

したがって、今回の結果から、中年における起立性低血圧は癌以外の疾患による死亡率の上昇と関連すると言えるでしょう。

起立性低血圧と死亡との関連については、喫煙、糖尿病等のその他の循環器疾患リスクファクターが関連している可能性もありますが、これらの因子を調整しても尚死亡との関連がみられたことから、今回測定できていない他の因子が関連している可能性が考えられます。

例えば、起立時の血圧調整には自律神経系の働きが重要ですが、こうした自律神経系機能の低下が死亡率と関係している可能性もあります。

いずれにせよ、中年以前においては、これまであまり生命予後には影響すると考えられていなかった起立性低血圧ですが、実は生命予後にも影響する病態である可能性が示唆されたわけです。

この結果が若年者にもあてはまるかどうかは明らかではありません。
しかしながら、実際には10歳代においても起立性低血圧者は多いわけですから、将来的にはこうした若い世代での生命予後との関連についても検討していく必要があるでしょう。

家庭血圧が普及し、血圧を測ることも多いと思いますが、
立位での血圧測定を行っている人は少ないと思います。
この機会に是非起立時の血圧測定を行ってみてはいかがでしょうか?
(起立負荷試験については大阪府立健康科学センターHPの自律神経機能検査という部分を参照して下さい)

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イエローストーンで天然温泉に入る

ミネソタ滞在もあとわずか、ということで、
米国滞在の記念にイエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)に行ってきました。

個人的な一番の目的は、イエローストーン国立公園内にあるという、天然温泉に入ること!
実はミネソタに来てから、一度も天然温泉に入っていない!
米国中西部にはこうした温泉はほとんどないようなのです。

イエローストーン内にある温泉は川の中にあるということで、結構期待して行ってきました。

場所は、イエローストーンの北西部にあるマンモスホットスプリングスという町から公園北口に向かう途中にあります。マンモスホットスプリングスからだと、車で5分くらい、キャンプ場を抜けた後の右側を気にして走っていれば、駐車場が見えてきます(ただし、温泉ありとは書いていないので要注意)。

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マンモスホットスプリングから公園北口方面へ進み、こんな景色が見えてきたら温泉の入り口が近いです。
(写真に写っている川が実際の温泉の場所です。)


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駐車場の入り口すぐ近くにある看板。
北口から来る人にとってはこの看板を目安にするとよいでしょう。


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駐車場に繋がる道です。


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駐車場から温泉へのトレイル入り口をみたところ、この入り口を抜けた先に温泉があるはず…
訪れたのは午前中でしたが、駐車場には他に、3,4台車が止まっていました。


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入り口の案内板です。ここの温泉はこの時期朝5時から夜9時まで入れるようです。
拡大してみると、


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案内板には大きく”Boiling River Trail”の文字が!
どうやら、目的の温泉は、トレイルを歩いた先の川の合流部にあるようです。


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入り口を抜けると、すぐ左側にガーディナー川が見えます。この川の上流が目指す温泉です。
この川沿いにあるトレイルをずんずん歩きましょう。


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小さな橋を渡って


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左側に大きな岩がみえます(このあたりで温泉まで3分の1くらいでしょうか)


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さらにずんずん進むと


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遠くの川辺に湯気が立っているのが見えてきます。
期待度が一気に高まります。


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よく見ると、人が入っています。
ここで、まず間違いないようです。


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温泉の近くには、”Boiling River"の看板とともに、”DANGER!"の文字が見えます。
ここまで約10分の道のりでした。


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この川が、Boiling Riverです。
一見、ゆっくりと流れる小川という感じですが、
川から湯気が立っていることで相当熱いことが予想されます。
推定温度は50度以上!
この川がガーディナー川に合流するところがちょうど天然の露天風呂になるというわけです。


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合流部には、再びDANGERの看板が…


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合流部はちょっとした滝のようになっており、いわゆる滝つぼのあたりが、天然の露天風呂になるわけです。
見よ!この湯量!
温泉の掛け流しとはまさにこのことですね。


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川の左側が露天風呂です。


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下流から露天風呂をみるとこんな感じです。


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あー、極楽、極楽…

実際は、冷たい川の水も流れてくるので、ちょうどよい湯加減の場所を探す必要があります。
それを考えると、やはり夏に来るのが良いのかもしれません。
ただ、寒くなれば、湯気の量もすごく多くなるでしょうから、それもまた良しかもしれません。

そして日本人なら、やっぱり滝つぼに流れる熱ーいお湯を体験すべきでしょう。
(直接身体にあてるのはさすがに熱すぎますが…)

そんなこんなで、30分ほどは露天風呂を楽しみました。
が、先に来ていた外人さんは、自分が帰った後も帰る気配まったくなし!
最初から最後までずーっと、露天風呂に使っていました。

イエローストーンを訪れる温泉好きの方には、
是非、この野趣あふれる温泉を体験することをお勧めいたします。

それにしても、ここの温泉を訪れるのは一日に200人程度とか。
日本だったら、その10倍以上の人が訪れることでしょう。
きっと、お土産もの屋さんや、ホテルとかが川沿いに乱立しちゃうんだろうなぁ、
などと考えると、この温泉が米国にあって本当によかったと思うわけです。

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うつな気分は結婚で治る?

通常、結婚はストレスフルなライフイベントでも上位に位置するほどのストレスのはず?
なのですが、米国の研究によると、結婚は憂うつな気分を解消してくれる可能性が高いことが報告されました。
(ただし、まだ学会発表レベルの研究で、論文にはなっていないようです)

もっとも、この結果は研究を実施した研究者にとっても意外な結果だったようです。

American Sociological Association の年次集会で発表されたこの研究は、

3066人の男女を対象に、不眠、悲しみなどのうつ症状を、結婚前後に測定しました(ただし初婚のみ)。

その結果、特に結婚前にうつ症状を持っていた人では、結婚後のうつ症状が著明に減少していました。

研究者のWilliams博士によると、うつ傾向にある人では、心理的な親密さとか社会的な支援が必要であり、それが結婚によってもたらされるのでは、というように考えられるようです。

一方、結婚前にうつ症状がなった人では、むしろ逆にうつ症状が増加するという結果でした。

したがって、「もしあなたがうつ症状を持っていなくて、うつ症状を持っている人と結婚するということになったら、それはあまりよいことではないかもしれません。」と共同研究者は述べています(と記事になっていますが、本当にこんなこと言っていいのか?)

うーん。
最近目を引く研究があまりなくて、この研究は面白いと思ったのですが…
実際に論文になっていないので詳細はわかりませんが、これらの結果が単に「平均への回帰」でないことをきちんと調べてあるかどうかを確かめる必要はありそうです。

すなわち、もともとうつ症状の得点が高い人は、2回目の検査では得点が低くなる傾向があり、逆にもともと得点の低い人は、2回目の検査では得点が高くなる傾向になるのは疫学では周知の事実です。

したがって、結婚前後で検査を行う人と、同じ年代の人で結婚前後ではない人で同じ検査を行って、その差を見る必要があるのですが、この検討をしているかどうかは明らかではありません。

したがって、うつ症状のある人が結婚したからと言ってうつ症状がよくなるかどうかは、論文が出てから判断しても遅くはないと思います。

ところで最近、好きな音楽を歌ったり聴いたりすると、高齢者の性ホルモンの量が安定する効果があり、痴呆予防に応用できるのでは?との研究結果が出たという記事も目にしました。

この研究では、唾液中の性ホルモン量が定期的な音楽教室の参加後に多い人は減少、少ない人は逆に増加し、一定量に収束する傾向がありとのことでした。

これも、同じように単に平均への回帰を見ている可能性もあるわけです。

それにしても、この研究は月に1回2時間の音楽のみの効果をみているようですが、これのみで痴呆予防ができたらそれこそ音楽の効果は薬以上ということになりそうですね。
(つい、他の交絡要因を調べてみたら?と言いたくなってしまいます)

もちろん、個人的には音楽の心身への効果は十分にあると思っていますので、この報告についても論文で詳細が公表されるのを期待しましょう。


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