男女の産み分けは本当に可能か?
もうすぐ秋篠宮殿下にお子さんが生まれることは皆さんよくご存知のことです。
そして、世間の注目は何と言っても生まれる子が男の子か女の子かということでしょう。
男女の産み分けができればよいのかもしれませんが、そんなことは実際にできるのでしょうか?
この研究に熱心なのは中国と言われています。
なんと言っても、一人っ子政策が始まってから、中国ではなんとしても男の子を産ませたい、と願う家族が多いとか。それなら、現実に、中国では男の子の出産数が増えているのでしょうか?
英国医学雑誌British Medical Journal の8月19日号では、中国の最近の出生数とその男女比が報告されました。
この研究では、Chinese cross sectional national family planning and reproductive health survey, 2001で得られた15-49歳の女性39,585人のデータを解析し、1979年から始まった一人っ子政策が出産、女性が考える好ましい家族の大きさ、性比に与える影響を調査した結果を報告しています。
この調査の結果、73202の妊娠により、56830人のお子さんが生まれました。
一人っ子政策が始まってから女性の平均出生数は2.9から35歳以上の女性では1.94に、35歳未満の女性では1.73に低下しました。また、35歳以上では田舎よりも都会の方が出生数が少ない傾向がみられました。(田舎で2.1、都会で1.4)
女性に比べた男性の比率は1980年代には1.11だったのが1996-2001年にはなんと1.23に上昇していました。
また、出産数に関する意識の変化として、現在の大部分の女性は小さな家族を好むことがわかりました。
35%の女性は子供1人を、57%は2人の子供を望んでいました。
通常、男女の出生比は1.03から1.07とのことですから、この10年間において、いかに男性の出生率が上昇したかがわかると思います。
それでは、これは産み分けによるものなのでしょうか?
本研究の考察では、一人っ子政策の結果、もし一人目が男性であったなら、それ以上生むのをやめ、女性であったならもう一人目を生むことを考える人が多いのではないかということ。確かにこれなら、男性が増えるかもしれません。となると、男女の産み分けが可能かどうかは第一子のみで男女比を比較する必要がありそうです。
幸い、本研究では第一子の男女比も検討していました。
本研究の調査期間中全体の第一子の男女比は1.06であり、通常とほぼ同じという結果でした。しかしながら、田舎では男女比が1.05であったのに対し、都会では1.13であり、都会では予測値よりも男性の方が多いという結果でした。
とすると、都会では産み分け方法が発達しているため、男性の方が多く生まれるのでは?という考えもできそうです。
が、考察ではもう一点重要なことが指摘されています。それは、都会では、出生前診断により性を把握し、もし女性だった場合人工中絶する例もあるのではないか?ということです。
もちろん、これは法律に違反することであり、その実数を本論文では確認できていません。また、人工中絶の割合を都会と田舎で比べた結果は本論文には記載されていませんでした。
したがって、中国の都会では一人っ子政策実施以来、明らかに男性の出生数が増加していると言えますが、それが、いわゆる中国秘伝の産み分け方法によるものかどうかは未だ明らかではないということでしょう。
いずれにせよ、こうした政策により人口増加が抑制されたとしても、男性の数がどんどん多くなるという自然の理に反した結果が、今後の社会環境に影響をもたらさないのかどうかということが気になります。
今後、中国の男女比はどれだけ差がつくのでしょうか?そして、おそらく近い将来おこるであろう都会の嫁不足にどう対応していくのでしょうか?


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