唾液中コルチゾール値が将来のうつを予測する?
副腎皮質ホルモンの1種であるコルチゾールはストレスやうつで上昇することがわかっています。
しかしながら、元々コルチゾール値が高い人がうつになりやすいかどうかはわかっていませんでした。
そんな疑問のヒントになる論文が米国精神医学誌の4月号に公表されました。
この研究では、両親にうつ病の既往があるが、自分にはこれまでうつ症状を経験したことのない若者49名と、両親のうつ病既往も自分のうつの既往もない55名を対象として、勤務日および休日の起床30分以内に採取した唾液中のコルチゾール値を比較しました。
その結果、勤務日、休日両方ともに、両親にうつ病の既往がある参加者の方が、既往のない参加者に比べて起床直後の唾液中コルチゾール値が高値でした。また、
両親にうつ病の既往があるということは、うつの危険因子の一つです。それと唾液中コルチゾールが関連したということは、唾液中コルチゾールが将来のうつ病を予測する可能性もあるわけです。
年間の自殺者数が3万人を超えるわが国において、自殺の最も重要な危険因子であるうつをスクリーニングすることが重要視されています。もし、うつを予測する身体的な指標があって、それが簡便に測定できるものであれば、とても有用な指標になり得ると考えます。
唾液中コルチゾール値はそうした指標の候補であり、今後、唾液中コルチゾール値が高いことが本当に将来のうつと関連するかどうかの研究が期待されます。


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